どうする血圧!? 余談「A-line入ってる人でもNIBPも測らなきゃいけない?」

レバウェルの方から見てみましょう。

Aラインの血圧測定値とマンシェットを使用した実測の血圧値の乖離を知る必要があります。Aラインの挿入部位や状況によっては、実測の血圧値との乖離が発生することがあります。どちらを信用して血圧の評価を行っていくか、知っておく必要があるためです。

https://kango-oshigoto.jp/hatenurse/article/5946/

「どちらが信用できるか」というのは「どちらが真の血圧に近いか」と読み替えられますが、そもそも「真に正しい血圧」とは何かという話になります。

「A-lineとNIBPのどちらが信用できるかというのはナンセンスだ」という話をここで書いています。
収縮期血圧と平均血圧でA-lineとNIBPの値のズレ方が違うという話も書いています。

質問者は脳神経外科勤務なので、「脳還流圧を保ちたい」という目的なら見るべき血圧は平均血圧です。
または、「外科手術後の動脈性出血を防ぐために収縮期血圧を下げたい」という目的で収縮期血圧が議論になるかもしれません。

繰り返しになりますが、平均血圧であれば、A-line・NIBPのどちらでもズレが少ないので、あえてNIBPを測ろうとは思いません。

収縮期血圧を問題にするようなときであれば、オーバーシュートする原因を取り除いて、NIBPを測ってもいいかもしれませんが、私なら「◯分毎」という設定はしません。

見るべきときに測るべきで、「医師から指示されたから」とか「バイタル測定が◯時間毎だから」という理由であってはいけないと思います。

私達が患者のそばにいる理由は、「生命力の損傷を最小にする」でも「欠けたるところの担い手」でも”caring practice”でも定義はなんでもいいですが、少なくとも「医師の指示を守るため」ではないはずです。
医師の指示は「最低限」であると考え、必要があればもっと頻回にNIBPでも意識状態でも確認すべきです。