眩しいとくしゃみ?それ、「光くしゃみ反射」です!

はっくしょん!
失礼しました。眩しくて、ついくしゃみが…

世の中には2種類の人間がいます。
眩しいとくしゃみが出る人」と、それがなんのことか全くわからない人です。

眩しくてくしゃみ?
あるある?ナンノコッチャ?


私は前者です。
これは「光くしゃみ反射」(photic sneeze reflex / light sneeze reflex )といい、室内から屋外に出た際などに明るい光に突然さらされると、反射的にくしゃみが起こってしまう現象です。

車の運転中などでくしゃみで事故を起こさなければ、「無害な疾患」だと考えられています。

私は少しでも眩しいとすぐくしゃみが出てしまうので、運転していてトンネルを抜けた際などに結構困るんですけどね。
パイロットや電車の運転手でも危険な場面がありそうです。

なぜ起こるのか?


通常くしゃみとは、鼻の粘膜が異物などで刺激を受けることで起こりますが、光くしゃみ反射は鼻の中に異物はなく、眩しさを感じるとくしゃみが出てしまいます。

この反射が起こる詳しい理由はわかっていませんが、光刺激が動眼神経を通じて脳まで伝わる間に、翼口蓋神経節を経由する際に鼻粘膜を刺激するメカニズムが考えられているようです*1)*2)

光くしゃみ反射の誘発は、光の波長とは関連なく、光の強さが変化すると起こるものだと明らかになっています*3)
この研究では光くしゃみ反射はサングラスでは軽減できなかったと述べています。

個人的には眩しさを軽減できるので、冬場でもサングラスを重宝しているのですが、確かにサングラスをしていてもくしゃみ出るときは出るなと思いました。

どれくらいいるのか?


常染色体顕性遺伝(優性遺伝)であると考えられています。

有“病”率は1992年の東北地方でのアンケート調査 *2) では約25%、2018年の唾液による遺伝子型調査では反射を起こす遺伝子を持っていたのは約3.2%でした*4)

うちは親兄弟姉妹皆揃って遺伝しているので顕性遺伝恐るべし…。
そして、肌感覚では「3%は少なすぎないか?」と思うのですが…

まとめ

  • 「光くしゃみ反射」は、明るい光にさらされることで誘発されます
  • 蛍光灯を眺めてみたり晴れた日に外に出て、くしゃみが出た経験があるでしょうか。
    あれば、きっと「光くしゃみ反射」です。
  • もし、あなたが「光くしゃみ反射」を起こすなら、あなたのご両親(またはそのどちらか)からその「特性」を受け継いだのでしょう。
  • この反射は、あなたがパイロットや運転手などで仕事の邪魔にならない限り、基本的には心配する必要はないものです。
  • 明るい光を浴びる前に、サングラスや帽子をかぶって光量の変化を抑えることで、くしゃみの誘発を抑えることができるかもしれません。


くしゃみをすると白い目で見られかねない世の中ですが、眩しいからだよ!と説明できるといいですね。
でもマスクはしっかり!